こんにちは!
セールスコピーライティング普及協会、認定ライターのおぎわらです。
コーチ、コンサル、セラピスト等々、様々な職業はありますが、どの職業においても“営業スキル”はもっとも重要です。
ご自身の商品・サービスを知ってもらうだけでなく、興味のありそうな人に営業をかけ、成約に至ってこそ、商品・サービスを提供できるのですから。
企業に所属した場合、営業を専門的にやってくれる人と、スキル・技術提供者は別途分かれていることが多いです。
しかし、ご自身でビジネスをやる場合は、自らが営業する必要があります。
成約できるスキルが身に着けば、どんな職種でも口下手な人でも売れることができる!
今日は営業におけるクロージングについてお伝えします。
営業におけるクロージングとは?
「営業のクロージングとは」でGoogle検索すると、以下の結果が表示されます。
営業活動において商談を契約へ結びつける最終段階のフェーズを指します。クロージングの役割は、それまで積み重ねてきた顧客の興味をまとめあげ、成約へつなげること。
営業活動で、見込み客との信頼関係を積み重ね、商品・サービスの詳細や魅力・ベネフィットを知ってもらい、最終ステップとして、見込み客の興味・関心を惹きながら成約や契約締結に繋げるのがクロージングです。
クロージングの重要性
ご自身でビジネスをされている経営者さんの中には「セールスやクロージングがニガテ…」とおっしゃる方も少なくありません。
ですが、見込み客が興味・関心を持ってくれるのをただひたすら待ち、見込み客の方から「いくらですか?」「買いたいです!」と積極的に申し出てくれることは、ごく稀。
あなたがクロージングしない限り、見込み客はただ聞いているだけだったり、購買意欲が低下してしまったり、競合他社の商品・サービスへ興味が移ってしまうこともあるのです。
一時は折角興味を持ってくださったのに、あなたがクロージングしないことで競合他社の商品・サービスを受け、後になって後悔されるお客様を見るより…
しっかりクロージングして、お客様の未来を後悔させないものにしましょう!
成約率UPにはクロージングまでのシナリオが大事
クロージングと聞くと、営業力の有る無しや、センス等向き・不向き…と考えてはいませんか?
実は、クロージングが上手な人は、売れる鉄板のシナリオを持っており、その通りに話しているだけなのです。
弊社代表は過去、究極難易度と言われる職域実演販売をされていました。
そこでは、品行方正というには難しいように見える方でも、バンバン売上を出されていたのだとか。
一方の代表はというと、なかなか売上を上げられない日々に悩まされていたのだそうです。
なぜなら、師匠から譲り受けた売れるシナリオを、自分が覚えやすいように、話しやすいように、アレンジしていたから。
結果、仮に商品・サービスの価値が100だとすると、伝え方を話しやすいようにアレンジしてしまったことで100の価値を100で伝えられず、売り切ることが出来なかったのだそうです。
その経験から、シナリオをアレンジせずに丸暗記し、そのまま淡々と読み伝えるようになっただけで、商品が売れるように!
個人の感覚やアドリブに任せてしまうと、見込み客にとって魅力的な個所や重要事項を、狙った順番でお伝えすることが出来なくなってしまいます。
予測できない会話では、見込み客をクロージングへと誘導できません。
見込み客がどこに魅力を持つかを把握し、あらかじめ先回りして伝えられることで価値が伝わり、意図的にクロージングへと誘導していくことができる。
だから、クロージングへと導くシナリオが重要なのです。
成約率を高める鉄板のシナリオ
究極難易度といわれる職域実演販売でも、バンバン成果を出せたシナリオがあります。これを徹底的に分析したところ、次のことが重要でした。
- 興味をそそる
- 安心してもらう
- 必要性を感じてもらう
- 購入を後押しする
- 言い訳をさせない
興味をそそる
まずは、あなたの商品・サービスが、見込み客にとって興味がそそられるものであることを伝えなければなりません。
その際の注意点としては、見込み客にとってどんな良いことがあるか?を伝える点を意識すること。間違った伝え方で多いのは、商品・サービスの特徴をそのまま伝えてしまうことです。
商品・サービスの特徴をそのまま伝えてしまう例
「このスマートフォンは256GBあり、カメラのレンズが3つついています。」
「心理学での●●資格を取得することができ、ご自身で起業できるようになります。」
見込み客にとってどんな良いことがあるか?を意識した例
「このスマートフォンは写真なら●●枚、動画なら▲▲本まで保存しておけるので、すぐに容量がいっぱいになって困ることはありません!カメラレンズも3つあることで、一眼レフで撮ったような背景がぼかされたキレイな写真を簡単に撮ることもできます!」
「心理学での●●資格を取得することができるので、お客様から安心感を得られながらセッションを行うことができて、XXな問題も解決してあげられやすくなります!セッションで結果を出せるようになるので、営業なくても口コミでお仕事が得られるようになります!」
いかがでしょう?
商品・サービスの特徴をそのまま伝えてしまう例と、見込み客にとってどんな良いことがあるか?を意識した例とでは、見込み客にとってどんな良いことがあるか?を意識した例の方が、購買欲を高められると感じませんか?
お客様は、未知の商品・サービスの場合、どんなに商品・サービスの特徴を説明されても、自分にとってわかる言葉で「どういいのか?」「なぜ買うべきなのか?」が理解できない限り、その場で買ってくれることはありません。
商品・サービスの特徴に対し、「だから、お客様にとってどんな良いことがあるの?」「だから何なの?」を自問自答していくことで、お客様がその商品・サービスを使うことによって、どんな良い未来を得られるかがイメージできるように伝えましょう。
安心してもらう
人は、どんな人から商品・サービスを買いたくなるのでしょうか?
それは、知らない人よりも、知っている人。知っている人よりも、好きな人です。
また、人は権威者や専門家の意見に盲従する特性もあります。例えば、「医者が認めた」「ランキング1位獲得」と書かれた商品を購入したことはありませんか?
あなたの商品・サービス、あるいはあなた自信を推薦してくれる専門家がいれば、お客様は安心して買ってくれるようになります。
安心感を生み出し伝えるポイントは、以下です。
- あなたと見込み客の関係性が深まる共通点をストーリーとして伝える
- 実績・権威性を示す
あなたと見込み客の関係性が深まる共通点をストーリーとして伝える
私の受講生は、9割がママです。
「どうして当講座を選んだのですか?」と質問すると、必ず「現役Webデザイナーとして活動されているママだから」と回答されました。
講師が男性であったり、独身女性であったりすると「子どもがいるママの時間管理がどれだけ大変か、分かってもらえなさそう…!」と感じたからだそうです。
ママであるからこその気苦労や困りごとは、ママだからこそ共感力が増し、関係性が深まる共通点とも言えます。
どのような経緯があって、フリーランスママWebデザイナーとして起業したか?という実体験ストーリーは、安心感や納得度を深める重要ポイントなのです。
お客様に強く共感してもらえるようなポイントを探すときは、過去のあなた自身を振り返ってみてください。
強く悩んだり、V字回復したことなど、あなた自身の経験からきっと見つかるはずです。
実績・権威性を示す
実績として表し伝えやすいのは、お客様の声です。
お客様の声は、見込み客にとって、自分と似た状況にある人の成功例を垣間見るようなもの。お客様の声を開示することで、「この人にできたなら、自分にもできそうかも」という安心感を与えます。
また、新聞・TV・雑誌等のメディア掲載実績や、表彰・ランキング入賞など、第三者からの評価が得られたものは、大きく掲示し、伝えるようにしましょう。
メディア掲載は認知度を上げることができますが、副次的な効果として「掲載されたことで権威性を上げ、信頼性を得られる」ことが可能です。
その実績が伝わることによって、購買決定の最後の一押しに繋がることもあります。
見込み客にとって魅力に感じられるような実績・権威性がないか、あったとしたら、目立つように掲載し、伝えているかどうか?を振り返ってみましょう。
必要性を感じてもらう
見込み客に商品・サービスに興味を持ってもらい、安心感を持っていただいた後に、意識しなければならないこと。それは“必要性”です。
人は必要性を感じてはじめて、商品・サービスの購入を検討します。
なぜ、あなたの商品・サービスが見込み客にとって必要なのか?
なぜ、あなたの商品・サービスでなければいけないのか?
あなたの商品・サービスでなかった場合、どうなるのか?
先に説明し、価値を伝えることで、その場で買ってもらえる可能性が高くなります。
ただし、焦って突然話し始めてしまうと、見込み客は、今、何のために、なんの話を聞かされているのか?が分からなくなってしまい、不信感へ繋がってしまいます。
そこで、以下のような順で伝えると「いきなり売り込まれた」と思われず、スムーズに話を聞いてくれるようになるでしょう。
①見込み客が提案を聞くべき理由(なぜ、あなたの商品・サービスが見込み客にとって必要なのか?)
②提案する目的(問題点の指摘、よくある挫折ポイントの回避など)
③提案する箇所(どの部分を専門的に行うのか?)
④BeforeAfterを叶える全体像(なぜ、あなたの商品・サービスでなければいけないのか?あなたの商品・サービスでなかった場合、どうなるのか?)
⑤所要時間(提案にどれくらい時間がかかるか?)
上記のように、提案を聞いてもらえる約束をしっかり取り付けたうえで、堂々と自信を持って提案し、見込み客にとって、あなたの商品・サービスが必要であること・価値を伝えましょう。
購入を後押しする
その場で購入を決断したい!が、今一歩踏み出すことができない…!という見込み客もいます。
そのような見込み客に買ってもらうためには、人間心理として、お客様に「お得だ」と思ってもらう必要があります。
それに対して効果的なのが、価格のアンカリングです。
アンカリングとは、船を錨で留めることですが、転じて、お客さまが最初に見た価格を判断の基準にするという意味です。
例えば、新車を購入する際、ギリギリまで値下げ交渉を続けたうえで、相場よりも数十万円安く売ってくれる約束を取り付けた後、数十万円するカーナビやオプションを勧められ、得だと感じてその場で買ってしまった…ということはありませんか?
数百万円の価格を見た後に、数万円~数十万円のカーナビやオプションを見ても、大した差ではない・お得だと感じてしまうのです。
これを、提案やプレゼンテーションで行う場合は、あなたの自己紹介を行うタイミングで入れると、見込み客に違和感を抱かせずに、基準となる価格を提示できます。
・実績として、これまで提供してきた商品・サービスの価格
例)個別コンサルを1時間20万で提供
・現在に至るまでに学んできた内容と、それに伴った金額
例)Webスクール受講90万、ライティング講座70万、広告講座30万
ただし、価格のアンカリング効果を発揮するためには、比較対象は当然あなたが販売する商品・サービス以上の価格で提供していること、あなたが提供している商品・サービスが、他社よりも高品質であることが大前提です。
価格のアンカリングは、TVショッピングでも用いられることがありますので、興味があれば是非注目してみてください。
言い訳をさせない
その場で売るには、見込み客から断り文句が一言も出ないようにする必要があります。見込み客から商品に対する質問ですら出ないようにするのが理想的です。
そのためには、BDFを活かして、お客様の質問や断り文句を先回りして説明できるようにしましょう。具体的には、次の順番で先回りして、説明できるようにしていきます。
①お客様のBDFを把握する
②BDFをもとに、言われそうな質問や断り文句を書き出す
③想定した質問や断り文句に先回りして説明する
BDFとは…
B:ビリーフ=お客様の価値観・思い込み
D:デザイア=欲求
F:フィーリングス=感情
詳細や把握する方法等については、以下の関連記事も併せてお読みください。
上記を踏まえて、どのような感情・思い込み傾向から、反論や断り文句が出てきそうか?をあらかじめ予測します。
例えば、「この金額を払うなら、もう少し安い他の講座でも…」と思われた場合の対策として「他の講座ではこういった箇所はやらないのです。」やサポート範囲の差などを書き出し、それをFAQとしてスライド資料や提案書に入れておくのです。
このように、見込み客から出てくる質問・断り文句を先に説明しておくことで、見込み客は納得して商品・サービスを購入してくれるようになります。
《あわせて読みたい参考記事》
まとめ
その場で売るには、センスや営業力等は不要で、実は購買心理を活用した意図的に作られたシナリオ通りに伝えることがポイントなのです。
この悩みで共感してもらったら、こんな思いが出てきそう。それに回答して安心してもらうためには…
というように、あなたの理想的なお客様を1人決め、その人がどのような心理で興味を持ち、なにをどの順番で伝えれば「欲しい!」になるかを、あらかじめ考え準備しておくからこそ、当日落ち着いて話すだけで売れるようになるのです。
アドリブに任せていては、重要なことを適切な順番で伝えることができなくなってしまい、行き当たりばったりになってしまいます。
成約率がUPする鉄板シナリオの作り方は、『その場で7割買われる秘密』に詳しく掲載しておりますので、是非お買い求めください。