「ターゲットを絞って商品を売れ!」の大きな2つの落とし穴と対策法

ターゲットを絞る落とし穴

こんにちは。セールスコピーライティング普及協会、認定ライターの石井です。

「ターゲットを絞りましょう」

セールスでも、プレゼンでも、イベントの告知でも、LPやステップメールを作成する際にも必ず言われることです。

たしかに、商品・サービスを購入する顧客像、つまりペルソナを設定できるほどターゲットを明確にした方がいいことは事実です。

なぜなら、商品を最も買ってくれるメインターゲット層の悩みや欲求、感情を明確にして、興味・関心を引きつけることができるためです。

また、ライバル商品との違いを明確にできるので、自分にしか提供できない独占市場を獲得できます。

逆に曖昧に広く浅くターゲットを設定して、様々な顧客を獲得しようとしてもうまくいきません。

しかし、だからといってターゲットの絞り方を間違うと、かえって逆効果になることがあります。

そこで、今回はターゲット設定の落とし穴と、その対策方法について詳細に解説します。

目次

年齢や性別、年収で必要以上にターゲットを排除してしまう

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ターゲット層を考える際は、主に次のことを考えます。

  • 性別
  • 年齢
  • 住所
  • 職業
  • 年収
  • 家族構成
  • 趣味嗜好 etc・・・・・・

そして、ターゲットの属性を考えて、LPやイベント告知文のキャッチコピーを作る際、次のような記載が結構見られます。

「○○な40代以上の女性へ」

「年収1,000万円以上の方必見」

しかし、これらのキャッチコピーを見て、正直「大丈夫かな?」と思ってしまうことがあります。

例えば、年収1,000万円以上の男性が対象の婚活パーティーなど、理由があって参加条件を設けるならいいのです。

問題は、年収1,000万円以上でなくても、700~800万円くらいの人も対象となる商品だった場合です。

この場合、「年収1,000万円以上」と文章に示してしまうと、700~800万円程度の顧客を排除してしまうことになります。

性別や年齢についても同様です。「40代以上の女性へ」としていて、実は30代女性や男性にも重なる訴求があることは珍しくありません。

メインターゲットでないにしても、2~3割もの顧客を排除してしまうことになれば、少しもったいないです。

では、ターゲットを明確に示しながら、取りこぼしなく顧客を最大限に獲得するにはどうしたらいいでしょうか?

それが、性別や年齢、職業など属性を直接表現するのではなく、ターゲットが持つ思い込み、欲求、感情、つまりBDFを表現することです。

BDFについては、他のコラムでも何回かお伝えしていますが、簡単におさらいすると次の通りです。

Belief:固定観念や思い込み

Desire:悩みや欲求、ニーズ

Feelings:感情(特に負の感情)

BDFについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

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性別や年齢、年収などターゲットの属性を明確にしたら、BDFも掘り下げていきましょう。

例えば、独身女性と主婦では時間の使い方や価値観が大きく変わってくるので、BDFも大きく変わります。

同じように、年収500万円以下の層であれば集客に悩む人が多く、年収1,000万円程度になると、売上よりも時間的な限界に悩む人が多くなります。

ただ、年収700~800万円くらいでも、集客やセールスに悩む人は多いですし、同時に時間的な限界に悩み、外注や仕組み化に関心を寄せる人も多いです。

単に年収で区切ってしまうと、同じ訴求を持つ人を排除してしまう可能性がありますが、BDFで表現すれば取りこぼしなく興味・関心を引きつけられます。

ターゲットの属性だけでなく、心情も表現して「そう、そういうことなんだよ」と共感してくれる顧客を集めることが大切です。

妄想で見当違いのターゲット設定をしている

妄想だけでターゲットを設定しないようにしましょう。

これだけ聞くと当たり前ですが、実際に「○○なターゲットが本当にそんなこと考えるか?」と言った見当違いのターゲット設定は少なくありません。

対策としては、以下の3点があります。

【対策①】LTV(生涯顧客価値)の高い顧客にインタビューをする

後述するように、雑誌などのメディアやYahoo!知恵袋を見ることも大切ですが、ターゲットの調査・分析の一番重要な素材は自分自身の顧客です。

よく言われることが「アンケートを取ろう」ということです。

アンケートの質問内容は、商品によって若干違いますが、概ね次のようなものです

※実際は顧客の負担にならないように、似た質問を1つにまとめるなどして、多くても7つくらいに絞り、選択回答形式の質問も入れます。

  • サービス提供前にどんなことに悩んでいましたか?
  • どうなりたいと思ってサービスを申し込みましたか?
  • サービス提供前は、どんな気持ちで毎日を送っていましたか?
  • 本サービスを知ったきっかけを以下から選んでください
  • サービスを知ってすぐに申し込みましたか? それはなぜですか?
  • すぐに申し込まなかったのはなぜですか?
  • 申込みの決め手は何でしたか?
  • 他のサービスより当社を選んだ理由は何でしたか?
  • サービスで良かった点や、効果的だった点を教えてください
  • サービス提供後、ご自身が変わったことを教えてください
  • 本サービスで意外だった点があれば教えてください
  • ビフォーアフターは、当社のWebサイトに掲載していいですか?
  • 本サービスはどんな人におすすめですか?
  • 友人に何と言って紹介していただけますか?

アンケートを集めるだけでも十分分析はできるでしょう。

しかし、アンケートを書いて提出してもらうだけでは、十分な回答が得られなかったり、見当違いな回答しか得られなかったりすることがあります。

そのため、できればLTV(生涯顧客価値)の高い顧客だけでも上記のことをインタビューするといいでしょう。

相性のいい顧客であれば、嫌がらずに答えてくれる可能性が高いです。

インタビューであれば、話しながら追加の質問もできるので、よりターゲットが明確化される可能性があります。

【対策②】テレビや雑誌、インターネットなどを俯瞰して見る

日々の生活のなかでも、ターゲット設定のヒントが転がっていることがあります。

例えば、テレビや雑誌、インターネットは何となく見るのではなく、「どんな人を対象にしているのか?」など俯瞰してチェックしてみるといいでしょう。

特に雑誌については、ターゲットによって非常にセグメント分けされています。

実際に以下のサイトを見ると、上記のターゲットの属性で分けられて、様々な雑誌が刊行されていることがわかります。

ファッション雑誌ガイド zasshi.jp

自分のターゲット層に近い雑誌をチェックしてみるのもおすすめです。

【対策③】「Yahoo!知恵袋」をチェックしてみる

「Yahoo!知恵袋」や「教えてgoo!」などの質問サイトで、自分の商品・サービスに近いキーワードで検索して質問内容をチェックするのも1つの手です。

質問内容をチェックすることで、ターゲット層の悩みや欲求、日々の不満などが見えてくることがあります。

「自分だったらどのように回答するか?」を考えると、ブログやメルマガのネタにもなり、見込み客の獲得にも役立つので活用してみましょう。

もし、大量に質問が出てきて、とても確認しきれない場合、私は以下のように条件指定をしてチェックをします。

  1. 「対象」を「質問のみ」にしているのは、検索キーワードが含まれている質問のみを抽出するためです。
  2. 「質問・解決日時」で、質問日時を設定することができます。

「質問・解決日時」については、なるべく最新の質問、私の場合は古くても2020年のコロナ禍以降に設定します。

これは、コロナ禍以降、人間の価値観が大きく変わっていると考えられるためです。2019年までは、2011年の東日本大震災以降で設定していました。

チェックしたい質問内容を絞りたい場合は参考にしてください。

【まとめ】リアルな声をもとにターゲットの属性・BDFを分析する

以上、ターゲットを絞る際の落とし穴と対策方法についてお伝えしました。

見込み客の獲得からセールスに至るまで、ターゲット設定はとても重要です。

顧客へのアンケートやインタビューなど、リアルな声をもとにターゲットの属性とBDFを把握するようにしましょう。

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今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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