こんにちは!セールスコピーライティング普及協会、認定ライターのおぎわらです。
前回の記事では、セミナーセールスの構築方法:前編として、下準備に必要なものをお伝えさせていただきました。
今回は、下準備をしたものを、どのように組み合わせてセミナーセールスを構築していくのか?について、お届けします!
セミナーセールス構築 組み立て編
セミナーセールスを構築する際にもっとも重要なのは、スライド資料です。
前回の記事『セミナーセールスの構築法:前編』で下準備をしたものを活用し、以下の流れで作ります。
- Before→Afterになれる!キャッチコピーを盛り込んだ表紙
- 本セミナーセールスの目的
- 講師・プレゼンター紹介(自己紹介)
- 理想的な未来の提示
- お客様や受講生の声
- どうしたら手に入れられるか?
- 問題提起
- 解決策の提示
- カリキュラム開示
- プラン表・特典
- 未来の提示とお客様の声、メッセージ
- 総まとめ
①見込み客をもっとも惹きつけるBeforeAfter
第一印象でお客様の興味・関心を惹きつけておくことは、とても重要です。
なぜなら、その後に続く話を、どれだけ積極的に聞いていただけるか?に差が出てしまう為です。
積極的に、前のめりになって聞いていただくには、最初の掴みがとても重要であるため、見込み客にとってもっとも惹きつけるBeforeAfterの提示が必要です。
前回の記事で用意した『①メイン商品の魅力と差別化を言語化』した情報を含め、どのようなBeforeAfterを手に入れるかを分かりやすくまとめたキャッチコピーを添えた表紙にしましょう。
②本セミナーセールスの目的を明示
次に、セミナーセールスの目的を明確にします。
人は、ただの情報を一気に伝えても、全ては覚えられないもの。目的意識なく聞いているだけでは、重要なキーワードも聞き逃してしまいます。
開催されるセミナーセールスで、何を持ち帰ってもらいたいか?を明確にし、記載しておきましょう。
例えば、低単価に悩むクリエイター向けに、高単価に引き上げるマーケティング講座へと続くセミナーを開催した場合…
- 低単価制作で疲弊してしまう原因を知る
- 結果が出せる制作の流れを理解する
以上を目的としてセミナーに参加していただくと、低単価制作から脱するために必要な情報について集中して聞いていただけるようになります。
③講師・プレゼンター紹介(自己紹介)
本セミナーを誰がどうして伝えるか?を開示するための、自己紹介を入れます。
その際、どのような実績・経験があるから伝えられるのか?をしっかり明記するようにしましょう。
無名の大人から野球指導を受けるより、プロ野球選手としての経験がある人から野球指導を受けた方が、説得力も増しますし、期待感も上がります。
同様に、なぜ自分が伝えられるのか?どんな実績・経験の持ち主か?を選び、開催されるセミナーのテーマに沿った説得力に繋がる実績・経験を開示しましょう。
④理想的な未来の提示
人は、ワクワクする情報があると、期待感が高まり、よりその話を聞きたくなります。
積極性も増しますので、あなたの商品・サービスを使うことで、得られる理想的な未来を提示しましょう。
ここで、前回の記事「セミナーセールスの構築方法:前編」で用意した『③どのような未来が得られるか?をイメージする写真』を使います。
お客様とどのような日常を過ごせるようになったか?
どんなライフスタイルの変化があったか?
変化によって得られたものなど、見込み客が「こんな未来を得られるようになったらいいな」と感じそうな写真等をまとめ、掲載します。
⑤お客様や受講生の声
理想的な未来を提示した後、「セミナーセールスの構築方法:前編」で用意した②お客様の声やBeforeAfterを掲載することによって、信ぴょう性を裏付けします。
実際に叶えた方の声、どのような変化が得られたか?等、お客様のBeforeAfterを掲載することによって、「こんな状態の人でも叶えられたのか」や「私にもできるかもしれない…!」という期待感へ繋げます。
前向きな印象を持ってもらうことで、より、その後のセミナーセールスに集中していただけるようになります。
⑥どうしたら手に入れられるか?
理想的な未来やお客様の声を掲載した後、見込み客が気になるのは「どうやって?」の部分です。
ここで、「セミナーセールスの構築方法:前編」で用意した⑤お悩みを解決するためのキーワードを盛り込んだ、ご自身の経験談をお話します。
例えば…
①私は職域実演販売をしていまして、職域実演はこんなお仕事でした。
②師匠はこのぐらい売る、ヤンキー上がりのお兄ちゃんもこれくぐらい売る、でも私は…
③実は自己流でやっていたことが原因でした。そこで得た教訓は「自己流は事故流・我流は危険」だったんです。
というように、この場合ですと、“自己流をやめたから手に入れられた”に繋がるよう、重要なキーワードをストーリーの中に入れて伝えることで、記憶に留めやすくします。
⑦問題提起
「このようなお悩みありませんか」や「こんなことありませんか?」等、見込み客がよく困る“あるある”を記載して、問いかけます。
共感性を得られると、見込み客はより自分事化して受け止め、真剣に聞いてくれるようになります。
「セミナーセールスの構築方法:前編」で用意した④を、見込み客に合わせて、具体的に書きましょう。
その際、一般的な解決方法ではなかなか問題解決しない事例も合わせて書きます。
見込み客は、似たようなサービスを他で受けていたことがあったり、知識が豊富で「それだけじゃぁ解決するかどうか…」と思い込んでいることも少なくありません。
よくある解決法や、ライバルのところへ行ってもなぜ解決しないのか?も書くとさらに説得力が増します。あなたの商品・サービスに興味関心を持ってもらえるようにしましょう。
⑧解決策の提示
上記⑦の問題を解決するために必要なものや方法を提示します。
たくさんの情報を伝えても覚えてもらえませんので、ここでは特に重要な解決法を3ステップにまとめて伝えると良いでしょう。
この時、一般的な方法や、ライバルのところに行っても解決しきれない理由も併せて解説すると、見込み客の理解度が高まり、さらにあなたの商品・サービスに興味を持ってもらえるようになります。
例)
① まず最初に必ずやってほしいこと
② ①が出来たら、次にやってほしいor身につけてほしいこと
③ 最後にこのポイントを押さえておくこと
この3ステップをしっかり踏んでいないので、一般的な方法だけでは解決しきれないのです。
⑨カリキュラム開示
⑧で解決策を伝えたら、それに則ったカリキュラム内容を開示しましょう。
解決策を伝えているので、それを具体的に、どのように進めていけば、悩みが解決するか?を、ハッキリとイメージできるようになります。
ハッキリとイメージしてもらえれば、「ここでなら私の悩みが解決しそう!」という期待に繋がるようになり、さらにあなたの商品・サービスに魅力を感じてもらえるようになります。
⑧で示した解決策を、どのようなサポートで導いてあげるのか?を分かりやすく伝えましょう。
その際の注意点としては、カリキュラム内の項目名は、やることを“ただの目次”のように書かないことです。
例えば…
×マーケティング講座
◎CV率を100人に1人から10人に1人へ上げるマーケティング講座
など、具体的なベネフィットが伝わるような項目名にしましょう。
⑩プラン表・特典
カリキュラムを開示した後に、プラン表や特典を掲載します。
プラン表は極力、松竹梅メニューを掲載します。
竹を標準メニューとし、フルパッケージやプレミアムコースを松、最低限必要なものだけでメニューを組んだ梅と考えると、松竹梅メニューは作りやすいです。
竹を基準に、足し算するのが松、引き算するのが梅ですね。
さらに、カリキュラムを補足するようなものを特典としましょう。
例えば、以前行っていた単発セミナー、独自資料やワーク、読んでおくと良い書籍のリストアップなど、本商品を補ってあげるような特典を5~10個程用意しておくと、満足度やオトク感が上がりやすいです。
⑪未来の提示とお客様の声、メッセージ
ここで、「セミナーセールスの構築方法:前編」で用意した⑦なぜ、あなたの商品でなければならないのか?の回答が必要になります。
今の世の中、似たような商品・サービスはたくさん溢れています。
その中から、なぜ、あなたの商品・サービスでなければならないのか?
この理由の中には、あなたの過去の苦労や悩み、伝えたいことがたくさん含まれています。
あなたが過去にした苦労や悩みを、今目の前に来てくださっている見込み客も、現在進行形で悩み、感じている状態です。
未来のあなたから、過去の自分へ向けたメッセージは、似たような境遇・環境で悩む見込み客にとって、心強い背中の一押しになります。
見込み客にどんな未来へ進んでほしいか?想いの丈をメッセージとして伝えましょう。
⑫総まとめ
ここまで、たくさんのお話を一度に伝えてきた状態ですので、最後のまとめとして「あなたが選ばれている理由」をスライド1枚に簡潔にまとめます。
他の商品・サービスと比較して、どんな差別化があるか?
どのような未来を目指している人にオススメか?
は、必ず書きましょう。
一度作ってしまえば後がラク
いかがでしたか?
セミナーセールスを構築するには、思った以上の準備と作成時間がかかるかもしれません。
しかし、ご自身の商品・サービスの魅力を余すことなく、意図的に伝えることができるようになりますし、ご自身のビジネスを客観的に見直してアウトプットする機会にもなります。
1度作ってしまえば、売りたいタイミングですぐに使えますし、突発的に得たチャンスも活かせるようになります。また、以降は必要に応じて都度カスタマイズしながらバージョンアップしていけばいいのです。
「まだ必要じゃないから…」ではなく「必要になった時のための準備」として、あらかじめ作成しておくと良いですね。